そろそろ一眼レフカメラ用の三脚を買い替えたくなり、調査も兼ねて記事にしました。
一眼レフカメラの三脚を買おうとお考えの方は参考にしていただければ嬉しい限りです。
三脚を選ぶときの必須チェックポイント
耐荷重
耐荷重とはその三脚が耐えられる重さのことです。「カメラ本体」と自分が持っている一番重い「レンズ」と「雲台」足した重量が、耐荷重を超えないように選ぶ必要があります。耐荷重を超えてしまうと三脚がふらついたり安定性に欠け、三脚の本来のパワーが発揮されません。
自分の「カメラ」と「一番重いレンズ」と「雲台」を足した重量が3.9kgだからといって、耐荷重4.0kgの三脚を選ぶとそれより大きいレンズを買うときに、一緒に三脚を買う必要が出てきます。なので大は小を兼ねると言いますし、少し余裕がある耐荷重の三脚を選びましょう。
※雲台がもともと付いている三脚の場合はカメラとレンズの重さが耐荷重を超えないようにしましょう
伸高
「伸高」とは三脚の脚の部分を限界まで伸ばした長さのことです。
By Amazon.co.jp
伸高を選ぶポイントは下記の通りです。
- 身長に無理のない高さ(無理のない姿勢でファインダーを覗ける)
- センターポールを伸ばさなくてもある程度の高さがある
- 利用を想定する撮影スポットの障害物にかぶらない高さ
伸高が高すぎると踏み台を使う必要がありますし、逆に低すぎると展望台などでは手すりよりも低くて撮影できない場合があります。
また、センターポールを伸ばして撮影すると安定性に欠けます。そのため、極力センターポールを立てなくてもある程度の高さがある三脚を選びましょう。
パイプ径
パイプ径は三脚の脚の太さのことです。細すぎると安定性に欠けますが、太すぎると安定する反面、重くなりコストもかかります。自分のカメラに合ったパイプ径を選ぶことをおすすめします。三脚を運ぶ筋力と、ハイスペックな三脚を買える財力がある方は太い三脚を買いましょう。(笑)
下にカメラのサイズ別に適したパイプ径を紹介しています。
カメラのサイズ | パイプ径目安 |
コンパクトデジタルカメラ(コンデジ) | 22mm程度 |
ミラーレス一眼カメラ | 25~28mm程度 |
一眼レフカメラ(APS-C) | 25mm以上 |
一眼レフカメラ(フルサイズ) | 28mm以上 |
あくまで目安ですので、実際にお店へ行ける方は付けてみて、行けない方は少し太めの三脚を選ぶようにしてみてはどうでしょうか。
雲台
三脚には「雲台」というカメラを装着する台があります。この雲台、もともと付いていて取り外しができない三脚と、雲台が取り外し可能な三脚があります。そのため三脚を買うときには雲台の有無を確認する必要があります。
比較的安い三脚には雲台がもともと付いていて取り外しはできません。逆に高い三脚には雲台がついていない場合があり、別途購入が必要な三脚もあります。
雲台には大きく分けて「2WAY雲台」と「3WAY雲台」「自由雲台」の3種類があります。順に説明していきます。
3WAY雲台
水平、垂直の動きに加え、横の構図と縦の構図を切り替え撮ることができる雲台。多くの三脚で使われているスタンダードな雲台です。
2WAY雲台
水平、垂直の動きを得意としている雲台です。基本的には横長の構図を撮るための雲台のため、縦長の構図(カメラを縦に構えた状態)の撮影はL型のアダプタなどをつけなければできません。
3WAYよりも比較的マイナーですが、スポーツと撮影や動画を撮る人にはパン(横軸移動)とティルト(縦軸移動)がしやすいため人気です。そのため、別名「ビデオ雲台」とも呼ばれています。
自由雲台
3WAYの動きをダイアルで調節することができる雲台です。動画などの撮影には適していません。動画などの動きがあるものを追う撮影には不向きですが、構図を即座に作れるため一つの被写体で色々な角度を撮りたい方には重宝する雲台です。
雲台内部のボールを調節することから「ボール雲台」とも呼ばれています。
用途に合った三脚を選ぶためのチェックポイント
段数
当たり前かもしれませんが、三脚は孫悟空の如意棒のように伸びます。
三脚の脚の内部は筒状になっており、収納されているのですが、その収納の数が三脚によって異なります。
「4段」三脚の特徴
段数が多いほど三脚を縮めたときに小さく収納ができ、縮長(収納したときの長さ)を抑えることができます。主に旅行先に持って行く三脚としてオススメです。収納性が良い反面、下で説明する3段の三脚よりも若干安定性が落ちます。
「3段」三脚の特徴
4段よりも3段の三脚は1本1本が長く太いため安定しています。安定している反面、縮長が大きくなってしまい、持ち運びのときにかさばります。
脚部のロック方式
ナットロック方式
By Amazon.co.jp
ナットロック式は伸縮部分のナットを回してロックすることができます。かさばらないので持ち運びには良いですし見た目もスタイリッシュですが、パッと見た感じだとロックされているかどうかが判断できません。そのため、肩透かしのような感じでガクッと倒れることがたまにあります。きちんとロックされているかの注意が必要です。
レバーロック方式
By Amazon.co.jp
レバーロック方式は見ての通りレバーを引いてロックするタイプです。このレバーロック方式はナットロック方式と反対に、ロックされているかどうかが一目で判断できます。逆に、レバーがあるためかさばり、三脚を重ねて置いたりするときに不便な思いをすることも。
番外編「フレキシブル」
最近よく見かけるフレキシブルな三脚。街中のフェンスや棒などに絡ませて安定させるタイプの三脚です。旅行やちょっと出かけるときに便利な三脚で、一つ持っておくと重宝します。
クイックシューの有無
三脚とカメラを一瞬でつけるためのパーツです。カメラ側と三脚側にパーツを付けることでカメラを三脚に設置する時間を大幅に短縮(個人的には1回あたり30秒程度短縮)できます。
このクイックシューは三脚とセットになっている場合もあります。その場合クイックシューが無ければ装着できません。別のカメラにクイックシューを付けたままにして忘れたということが無いように注意しましょう。
エレベーターの有無
By Amazon.co.jp
三脚にはエレベーターのように、パイプを上下運動させるためのタンドルが付いているものがあります。このハンドルがあることで、わざわざロックを解除したりせずに上下の調節をすることができます。とても便利です。ただ、言葉では説明できませんが、僕はエレベーターなしの方がカッコイイ気がします。(笑)
おすすめ三脚メーカー
おすすめ三脚メーカーその1「SLIK(スリック)」
レンズフィルターでも有名なケンコー・トキナーの子会社「SLIK(スリック)」。おそらく日本では一番取扱いされている三脚だと思います。高価格帯からビギナー向けの三脚まで幅広く取り扱っています。
おすすめ三脚メーカーその2「Velbon(ベルボン)」
1955年創業の国産メーカー。収納時と展開時の差、伸縮率がおそらく一番大きい三脚「ウルトレック」を作っている会社です。ユーザーの痒い所に手が届くような商品が多いイメージです。
おすすめ三脚メーカーその3「Manfrotto(マンフロット)」
マンフロットはイタリアに本社を置くメーカーです。三脚界のフェラーリのような見た目で、おしゃれな三脚が多いイメージです。マンフロットからバッグも販売されているのですが、デザインもかっこいいですし、収納にもすぐれているので使っています。ホームページも「さすがイタリア!」と思うようなデザインなのでぜひ見てみてください。
他にもGITZO(ジッツオ)なども候補にあったのですが、少しお値段が高めなので今回は割愛させてもらいました。興味がある方は価格.comで調べてみてください。
用途別おすすめ三脚
旅行におすすめ軽量&コンパクト三脚
夜景撮影におすすめ安定感&コスパ重視の三脚
手軽さ・超持ち運びやすさ重視の三脚
500mmのレンズにも耐えられる耐久性重視の三脚
まとめ
一眼レフカメラの三脚の選ぶポイントをご紹介しました。紹介したポイントを参考に、自分が使うカメラとレンズの重さ、自分の身長、使うことが多いシーンなどを考えながら、自分に合った三脚を選んでみてください。
僕も新しい三脚を購入予定なので、調査も兼ねて記事を書きました。
カメラをはじめた当初、三脚を使う意味をあまり理解していなかったので安いもので済ませたのですが、使い慣れてくると「自由雲台が良い!」「軽くて収納しやすいものが良い!」といった欲が・・・(笑)